老人下宿の倒産

老人下宿の運営会社が倒産し、そこに住む高齢者たちが行き先もなく、お金もほとんどとられてしまったということがニュースになっています。

老人下宿というのも、凄い言い方だとおもったのですが、検索してみてさらにビックリ。

北海道庁の福祉局指導監査課のホームページに記述されていました。



・・・・立地環境や建物の安全性のほか介護等のサービス提供に支障はないかなど、・・・・ふさわしい建物であるかを十分検討してください。
・・・・建物の構造上やむを得ず改修等で指導指針の基準に適合できない部分が生じる場合は、入居者の安全の確保やサービスの低下を招かないような代替措置を・・・・

(4) 既に老人下宿等の事業を行っている場合
現在既に、老人下宿、高齢者共同住宅、シルバーマンション等を行っており、その運営形態が老人福祉法第29条に規定する有料老人ホームの定義に該当する場合は有料老人ホームとして届出が必要となりますので、速やかに「事前協議」を行った上、「設置届」を提出してください。



その、事前協議や届、そして定期的な監査が面倒だし、悪さもしにくから、「該当しない」と勝手に判断してるんじゃないか、と、思います。

通帳を丸ごとあずかり、生活保護や年金が振り込まれる都度、千円単位でほぼ全額引き出していることや、一生面倒見るという言葉をかけて三千万円近い貯金を全部吐き出させたりしているのをみると、どうやら、介護の仮面をかぶった犯罪の臭いがします。

こういう、老人ホームまがいの施設的な、しかし、老人福祉法の網から逃れている住居が増え続けています。

介護資格を持つ職員は常駐しているのですが、あくまでも建前は、老人が賃貸契約をしているアパートに、訪問介護に行くということになっています。

在宅で訪問介護を受けるのと同じ扱いです。

老人ホームよりも点数が多いですから、この点数を全部使い切るようなケアプランをつくって、ケア記録がそれに対応していれば、実態はそれとは異なっていても、誰もそこは指摘しません。

住宅型老人ホームとしてきちんと届け出ているところは、本当に手取り足取りケアしているところばかりだと私は理解しています。

その真似事を、無届でやっておきながら、体裁だけは、訪問介護事業所として整えているところは、本当に何をやっているのかわからないところがあります。

しかし、その事業所を監査するときには、現地に市や県の介護保険担当者が行くのですから、普通の事業所なのか、それとも、老人囲い込みの、書類だけ体裁を整えている業者なのかはわかるはずです。

それを摘発しないからこういうことが起きるのです。

市の介護保険課の職員に、本音で、この件を尋ねれば、「自分の親にはすすめられない」というはずなんです。


再発防止は、中々難しいと思います。

独居の高齢者はますます多くなるし、それを引き受ける力は、独立している子供にはほとんどないケースが多いからです。

成年後見人になる人は、人様の役に立ちたいという清らかな動機の方が殆どであると考えますが、そういう人も、いつ、お金のことで行き詰らないとも限りません。

菩薩が夜叉に変わるのは、常に目にすることです。

善良な考えで、介護をうけやすい高齢者住宅を作ったとしても、資金繰りに困れば、悪鬼にも変わりましょう。

認知症がすすみ、身の回りのことができなくなる恐怖から、ある人は聞きもしない健康器具や食品に向い、ある人は宗教に向かう。

そして、老人下宿を終の住家と決めた人にもこのような罠が仕掛けられているのです。



介護行政に関わる職員には、もっと権限を強化して、積極的に告発させるように仕向ければ、老人を食いものにしている業者はいられなくなります。

ただし、それはあくまでも、悪徳業者だ、と、ピンと来るかどうかがポイントです。

まじめに介護に取り組んでいる事業者の、計画と記録の不整合を指摘して、何十万かの返金をさせるのが介護行政の本筋ではないはずです。

今の、法体系のもとでも、もっとまじめに、しごとに取り組めるはずです。

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